ムジカ・レセルヴァータ!!!
もう、僕は井上マサヲさんの大ファンなので、どんな手で来られても参ってしまうのです。
彼のレーベル、マリ・マリエ・レコード第一弾から解説して行きましょう。
4枚中このアルバムを最後に聴きました。
なんと言うか、完成度が半端なく高いです。
1曲目の「混純たる背景」は、シンセにディストーションをかけているそうです。
だから、他のブログで「クリムゾン的」と書いてあったのでしょうか。
これは、井上さんご本人が言っていたお言葉ですが。
この曲のシンセ・リフなのですが、2ndの「空中の庭園」に発展するのです。
それに、お電話でお話しさせて頂いた時に、
「1曲の中に何曲ものエッセンスが入っていたかった」とのお言葉通り、
展開の嵐で、それが苦痛ではなく、聴く耳にすんなり入って来ます(慣れちゃったのかな)。
そして、このアルバムは全体を通して音が良いです。
サンプラーを使わずに、シンセとドラム・マシンのみでたぶん一発録りでしょう。
さらに、このアルバムには、井上さんのボーカルが2曲入っています。
ご本人は恥ずかしがられていますが、僕としてはなかなか良い線行っているんじゃないかな、
と思います。
ドラマティックかつシンフォニックの一大ロック叙情詩。
1991年に作ったとは思えないほど、今聴いても新鮮な音です。
全体的に長尺で、プログレ熱を沸騰させます。
このアルバムは、808 STATESとかALPHAVILLEを彷彿とさせました。
全体的にサンプリングが駆使されており、ファミコンの音やバグルスの「ラジオスターの悲劇」の
音なども飛び出して来ます。
TR-909やELKAのシンセにMICA AOKI嬢のボーカルがとても心地よく聴こえます。
「NEARDEATH」とかは、オケが本当に格好良いです。
ミニ・ムーグにポルタメントをかけて、グイグイとメロディーは上昇します。
「FISH RISING」などは、最高に良く出来た曲だと思います。
ボーカルにディレイ!ファミコンのサンプリング!!
「TOBIUO SONG」が試聴できます。
「NETWORK」などは、ハウスと言うか、アシッド・ハウスですね。
ピアノのカッティングは20年の時を超えて新鮮に聴こえます。
「DESIRE」は、すごく素敵です。DJとかにオススメしたくなります。
間奏のシンセの音色とフレーズは日本人離れしています!!!
9曲目以降は、セルフ・リミックスの作品が続きます。
脳を刺激するシンセサイズ!!!
この作品は、井上さんが13歳~17歳にかけて制作された、ノイズ~アヴァンギャルドになっています。
もともと、小学生のころから映画少年の井上さん。
サントラを買うと、解説は半分が映画、半分がロックについて書かれていたそうです。
インナー・ジャケットに使用した機材が書かれていますが、これが非常に興味深いです。
1:「拷問による痛みの考察と瞬間思考」は、short waveから。
2:「虐殺の祭典」は、remodeled organ、short wave、synthesizer、rhythm box、
selfmade instruments(これが気になる!)、selfmade oscillator(これも気になる!)
3:「短波ラジオのためのコンポジション」は、short waveから。
4:「フリッパトロニクスの模範のための習作」は、electric guitarから。
5:「電子音による散歩の情景」は、synthesizerから。
6:「2つの未確認飛行物体」も、synthesizerから。
Roil Noise RecordsのノイズのCD-Rは沢山買い込んだので、ノイズには理解があります。
この「WORKS 1978~1982」は、素晴らしいです!
シリアル・ナンバーが100分の0になっているので、1って書いちゃおうかしら。
中学~高校の時にノイズを作ろうとなんて自分には考えもつかなかったです。
そして、この作品は激レア・アイテムです!コレクター熱を沸騰させます!!!
4:「JESUS WATER」MM-009
このアルバムは、MIzue.S嬢を迎えたテクノ作品で、タイトル曲がこちらから試聴できます。
2曲目の「L'EAU」も試聴できます。
井上さんの作品は、日本での評価よりも海外のプログレ・コレクターたちからのオーダーが
多かったらしく、例えば、イタリアのコレクターから「送って欲しい」と言う手紙が届いたりしていたみたいです。
この作品は、1996年~2000年までのもので、音も少々モダンで、サンプリングも多様なされています。
「HYDROPHOBIA」の変拍子シンセ・リフレインがたまらなく気持ちが良いです。後半のドラムスの乱れ打ち!
「GRASS RADIO」も試聴できます。
この曲は、アルバム代表作でしょう。
最後には、同曲のインスト・バージョンも収録されています!
また、井上さんは詩人でもあります。
全ての作業は井上さんの手によるもので(作詞作曲編曲、プロデュース&ミックス)、
CDのプレスもご本人様の手によるものだったと、それはそれは大変な作業だったと思われます。
CDのプレスもご本人様の手によるものだったと、それはそれは大変な作業だったと思われます。
でも、ご本人様は「いやいや、適当ですよ」と言います。格好良いじゃありませんか!
ここまで作り上げておきながらのこの台詞!!!
最後に、僕は必ず演るのですが、井上さんが10代の頃に作曲なされた楽曲にギターを入れさせて頂きました。
これは友情の証です!
これで、僕もムジカ・レセルヴァータの後任ギタリストになれた!?
「Water Garden ver.5」
いやはや、素晴らしい音楽は、特にここ最近は自分で探さなくても出て来ますね。
しかも、友達の音源だったり。
これらのCDを送ってくださった井上マサヲさんには深く感謝を致します。
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